貨幣状湿疹

貨幣状湿疹について

貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん)とは

「貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん)」は、丸い形の赤い湿疹が繰り返し現れる皮膚疾患です。その名の通り、小銭のような円形の湿疹が特徴で、強いかゆみを伴うことが多くあります。かくことで症状が悪化し、じゅくじゅくしたり、かさぶたになったりすることもあります。

貨幣状湿疹は、主に足や腕に現れることが多く、境界がはっきりした直径1〜5cmほどの円形または楕円形の湿疹が特徴です。小さな水ぶくれ(水疱)を伴うこともあり、中心部が赤く、じゅくじゅくして強いかゆみを伴います。かくことで症状が悪化し、じゅくじゅくしたりかさぶたになったりすることもあります。症状は良くなったり悪くなったりを繰り返し、慢性化しやすいため、かゆみで夜眠れないこともあります。そのため、早めの受診と適切な治療が重要です。

丸く広がる湿疹や強いかゆみが特徴の「貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん)」にお悩みの方は、目黒区東が丘・駒沢大学駅近くの「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」までお気軽にご相談ください。

 

このような場合はご相談ください

                     

✓ 皮膚に丸い赤い湿疹ができ、かゆみがある

✓ 湿疹がじゅくじゅくしたり、かさぶたになってきた

✓ 一度治っても、また別の場所に再発する

✓ 冬になると毎年同じような湿疹が出てくる

市販薬を使っても治らず、症状が悪化している

 

 

貨幣状湿疹の症状

症状は良くなったり悪くなったりを繰り返し、治療が長期化しやすいのが特徴です。強いかゆみのため悪化しやすく、ひどい場合には湿疹が全身に広がることもあるため、早めの受診と適切な治療が重要です。

円形の赤い湿疹

直径1〜5cmほどの、境界がはっきりした円形〜楕円形の湿疹が、腕・脚・体幹などに現れ、徐々に広がっていきます。特に下腿の前側(すねの部分)にできやすいのが特徴です。

② 強いかゆみ

発疹のある部分に強いかゆみが生じ、かくことで湿疹が悪化しやすくなります。

③ じゅくじゅく・かさぶた

炎症が強い場合は、浸出液が出て湿疹がじゅくじゅくしたり、黄色っぽいかさぶたになることがあります。

④ 慢性化・再発

いったん治っても、季節の変わり目や乾燥などのタイミングで再発することが多いです。とくに冬に悪化しやすいです。

 

貨幣状湿疹の原因

原因は明確な原因は分かっていませんが、乾燥肌や皮膚のバリア機能の低下、アレルギー体質、ストレス、洗剤や衣類などの刺激が関与すると考えられています。慢性化しやすく、かゆみで夜眠れないこともあるため、早めの受診と適切な治療が重要です。

乾燥肌・バリア機能の低下

皮膚のうるおいが失われ、外部からの刺激に敏感になると発症しやすくなります。そのため、もともと乾燥しやすく、衣服ですれやすい下腿(すねや太もも)にできやすく、特に冬に悪化しやすいという特徴があります。

② アレルギー体質やアトピー素因

アレルギーを起こしやすい体質の方は、皮膚炎が長引きやすい傾向があります。

外的刺激(洗剤・衣類・金属など)

化学物質や繊維、金属との接触がきっかけで湿疹が起こることもあります。代表的な例として金属アレルギーがあり、歯科治療で使われる金属や、アクセサリー・時計・ベルトのバックルなどの金属が汗で溶け出し、皮膚に触れることでかぶれ(接触性皮膚炎)を起こし、湿疹の引き金になることがあります。

④虫刺され

虫刺されをかき壊すことで、貨幣状湿疹に移行することがあります。

⑤ストレスや疲労

不規則な生活や栄養バランスの偏った食事、睡眠不足、精神的なストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、免疫機能を低下させることがあります。

 

貨幣状湿疹の日常の注意点

① 保湿をしっかり行う

・ 入浴後や手洗い後は、すぐに保湿剤をたっぷり塗りましょう
・ 症状が落ち着いている時期も、保湿ケアを継続することが大切です

皮膚をかかない工夫

・ 爪は短く切っておくと、掻き壊しを防ぎやすくなります
・ 就寝時は綿の手袋を使用することをおすすめします

刺激の少ない衣類を選ぶ

・ 肌に直接触れる衣類は、綿素材など刺激の少ないものを選びましょう
・ ウールや化学繊維などは、湿疹を悪化させる原因になることがあります

生活習慣の見直し

・規則正しい生活と十分な睡眠を心がけましょう
・ストレスをためすぎないよう、適度にリラックスする時間をとることが大切です

 

貨幣状湿疹の治療方法

貨幣状湿疹で最も大切なのは、湿疹を悪化させて「自家感作性皮膚炎」に移行させないことです。貨幣状湿疹自体も非常にかゆみが強いのですが、放置すると体内でアレルギー反応が起こり、全身に湿疹が広がる「自家感作性皮膚炎」になってしまいます。この状態になると治りにくくなるため、症状が悪化する前に早めの治療が重要です。

ステロイド外用薬

炎症やかゆみを抑えるために使用されます。湿疹の状態に合わせて、薬の強さを調整しながら塗布します。

② 保湿剤

乾燥肌を改善し、皮膚のバリア機能を高めることで、湿疹の再発予防につなげます。

③ 抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬(内服)

かゆみのコントロールやアレルギー反応の抑制のために使用されます。

抗菌薬(感染を伴う場合)

湿疹部が細菌感染を起こしている場合には、抗菌薬の塗り薬や内服薬を併用して治療します。

漢方薬

浸出液がひどく、じゅくじゅくしている場合には、浸出液を減らす作用のある漢方薬が有効なことがあります。西洋薬では炎症やかゆみを抑える薬はありますが、浸出液を減らす薬は少ないため、漢方薬が役立つことがあります。また、かゆみ止めと浸出液を減らす両方の役割を持つ漢方薬もあります。貨幣状湿疹を繰り返す場合には、冷えや乾燥といった体質改善も重要です。西洋薬ではこれらの体質改善は難しいことが多いため、漢方薬による治療がおすすめです。山本ファミリア皮膚科 駒沢公園では漢方薬の処方にも対応しておりますので、ご希望の方はぜひご相談ください。

⑥慢性例では紫外線療法の検討も

かゆみが強く、局所治療でなかなか改善しない場合には、ナローバンドUVBを用いた光線療法が有効な場合があります。山本ファミリア皮膚科 駒沢公園で導入している「ターナブ(ナローバンドUVB)」は、厚生労働省により承認されており、保険適用で受けられる治療です。かゆみが強い場合は、週2回程度の照射が一般的に行われています。

 

よくある質問

貨幣状湿疹はうつりますか?

いいえ。感染症ではありませんので、人にうつることはありません。

    何度も繰り返してしまいます。治りますか?

     慢性化しやすい湿疹ではありますが、しっかりとした治療とスキンケアを継続することでコントロール可能です。また、当院では「なぜ同じ部位に繰り返し湿疹が出るのか」についても、患者様の生活習慣などを確認しながらお伝えし、再発予防に役立てていただけるようサポートしています。

     自宅でのケアは何をすれば良いですか?

    保湿を中心としたスキンケア、皮膚をかかない工夫、刺激の少ない生活環境の維持が大切です。また、患者様によっては普段の生活習慣の改善が必要なこともありますので、詳しくは診察時にご相談ください。

    抗アレルギー剤内服やステロイド外用をしてもかゆみが強いです。どうにかなりませんか?

    そのような場合には、漢方薬が有効なこともあります。山本ファミリア皮膚科 駒沢公園では漢方薬の処方にも対応しておりますので、ぜひご相談ください。
     

    山本ファミリア皮膚科 駒沢公園では、皮膚科専門医による丁寧な診察と、患者様一人ひとりの症状や生活に合わせた治療をご提案しています。貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん)でお悩みの方は、駒沢大学駅近くの「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」までお気軽にご相談ください。

     

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