一般皮膚科

一般皮膚科

一般皮膚科

当院では、乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層の、 ニキビ・湿疹・かぶれ・アトピー・じんましん
イボ・水虫・やけど・虫刺されなどの、
皮膚トラブル、皮膚疾患全般の診療を行っています。
「皮膚に出ている、コレは何かな?」と思ったら、 お気軽に受診してください。
女性医師ならではの、きめ細やかな視点で、 患者様に対して真摯に向き合い、 丁寧に診療することを心掛けております。

一般皮膚科診療における、当院の2つの特徴

一般的な治療だけではなく、
「治りやすくする生活上のアドバイス」も必要に応じて
お伝えするように心がけています。
特に、当院の院長山本綾子は、
「どうして、その部位に症状を繰り返すのか?」
「どうしたら、症状を治りやすくできるのか?」
という観点でのアドバイスには定評があります。

病気の原因の発見とその治療の実施はもちろん、
それに留まらず、豊富な臨床経験から、
さらにその先の『予防すること』を得意としています。
特に、湿疹・皮膚炎(脂漏性皮膚炎、手湿疹、
痒疹、貨幣状湿疹、皮脂欠乏性湿疹を含む)、
アトピー性皮膚炎の治療・予防には多くの実績があります。

かゆみでお困りの方

痛みでお困りの方

うつる皮膚病でお困りの方

できものでお困りの方

そのほかの疾患でお困りの方

アトピー性皮膚炎

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインでは、「増悪・寛解を繰り返す、掻痒(そうよう)のある湿疹を主病変とする疾患」とあります。
この病気にお困りの患者様の多くも、様々な病院を受診するも、症状を繰り返し、その度に薬を塗るということを何度も経験されていると思います。そして、ほとんどの病院で、「アトピーは治らない病気」や「今後も付き合っていかないといけない病気」と説明されてきたのではないかと思います。当院では、そのようなアトピー性皮膚炎、繰り返す湿疹にお困りの患者様に対して、症状を抑え、そして予防するための対処を行う『アトピー・慢性湿疹外来』をご用意しています。
当院の専門外来で実施する治療方法は、独自の治療技術となります。
実は、一口にアトピーと言っても、よく症状を観察すると、いつも湿疹の出る部位にはパターンがあり、患者様によっては「いつもここに出る」という部位が違います。多くの患者様は、「なぜいつも同じ箇所に繰り返し湿疹が出るの?」と疑問をお持ちではないでしょうか。そのような疑問に対して、個々の患者様に、「このような状況の時に出ますよ」と理論的にご説明し、その対処方法をお伝えいたします。
この当院独自の治療技術を、「湿疹発症の法則」である『アトピー発症機序理論』と呼ばれています。
少し難しく感じるかもしれませんが、仕組みはとても簡単なものですので、ご安心ください。これにより、これまで難しいとされてきたアトピー性皮膚炎の根治・予防が可能となっています。アトピー性皮膚炎にお困りの患者様が全国から数多く受診され、改善、根治を果たし、人生が大きく変わるという経験をされています。

※さらに詳しくは、「アトピー・慢性湿疹外来」の項目もご覧ください。

痒疹(ようしん)

痒疹(ようしん)かゆみの強い丘疹(皮膚にできる硬いボコボコ)ができる疾患です。
痒疹を発症する要因は様々ですが、虫さされやアトピー性皮膚炎をきっかけに広がってゆくことが多いです。胃腸障害、肝臓病や糖尿病、悪性リンパ腫や白血病といった血液疾患が原因となることもあります。かゆくて掻いてしまうと治らず、症状がどんどん悪化してしまいますので、まずはしっかりお薬を使って、掻かないようにしてゆくことが大切です。
お薬は、炎症を抑えるステロイド外用剤と、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤の内服を中心とします。
痒疹(ようしん)アトピー性皮膚炎に伴う痒疹の場合は、アトピー性皮膚炎のコントロールをよくすることが必要です。
ただし、治りの悪い痒疹になると、一般的なステロイド外用とかゆみ止め内服だけではなかなか反応しないことが多いです。
当院では、痒疹のような慢性湿疹に対する治療として、「アトピー・慢性湿疹外来」をご用意しています。

手荒れ
手湿疹(てしっしん)

手湿疹(てしっしん)炊事や洗濯などの家事における水仕事や、紙を頻繁に扱う仕事をしていると、皮脂や角質が落ちて、皮膚のバリア機能が弱まり、物を掴むなどの物理的な刺激に皮膚が過剰に反応して起こる病気が手湿疹です。アトピー性皮膚炎の方は、身体の症状が治まっても、手湿疹だけ残るということがよくあります。
一般的な治療としては、ステロイドや保湿剤の外用ですが、非常に治りの悪い場合は、他の手段も考える必要があります。
当院では、そのような治りの悪い原因にも着目した指導を行っていきます。 また、アトピー性皮膚炎に伴う場合は、アトピー・慢性湿疹外来を受診いただくことにより、ぐっと改善しやすくなります。

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)頭部や顔面、腋窩(えきか/わきの下のくぼんだ部分)など皮脂分泌が盛んな部位(脂漏部位)や、頸部、腋窩部、陰股部など皮膚が密着して摩擦する間擦部(かんさつぶ)に起こる、カサカサや赤みを脂漏性皮膚炎と呼びます。 皮脂分泌が多い状態になると、皮膚常在菌である真菌(カビ)により、皮脂が遊離脂肪酸に分解され、それが皮膚を刺激し、炎症を引き起こすとされています。
簡単に言えば、油っこくなりやすい顔(特に眉のあたりや鼻の脇~ほうれい線のあたり)や頭に生じやすい赤みやカサカサのことです。(胸や脇に生じることもありますが、外来で診察していて圧倒的に多いのが、顔や頭です。)
一般的には、ビタミンB2、B6の内服やステロイド外用、抗真菌剤外用で治療します。(ステロイドの代わりにプロトピックを使うこともあります。)
乳児期と思春期以後の成人がよく発症するのですが、乳幼児型と成人型では臨床経過が少し異なります。成人型では、慢性かつ再発しやすいのが特徴です。当院では、一般的な治療だけなく、再発予防の観点からのアドバイスも行います。
当院では、脂漏性皮膚炎のような慢性湿疹に対する治療として、「アトピー・慢性湿疹外来」をご用意しています。

貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん)

貨幣状湿疹(かへいじょうしっしん)強いかゆみのある硬貨ほどの(そのため、「貨幣状」と呼ばれます)ざらざらした湿疹が四肢や体幹にできる症状のことを貨幣状湿疹と言います。とにかく痒みがやっかいで、患部を掻き壊して悪化させてしまう方も多く、なかなか治りにくいこともあります。
治療は、薬物療法がメインとなり、ステロイド外用や、かゆみ止めの内服として、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤を服用します。
その他にも、皮膚を掻き壊さないように、保湿剤をしっかり外用することも大切です。
当院では、貨幣状湿疹のような慢性湿疹に対する治療として、「アトピー・慢性湿疹外来」をご用意しています。

自家感作性皮膚炎
(じかかんさせいひふえん)

もともと身体の一部で発症していた湿疹や皮膚炎を何らかの原因でこじらせてしまい、小さなブツブツ状の発疹が全身にできるのが、自家感作性皮膚炎です。
強いかゆみを伴うのが特徴です。貨幣状湿疹や接触性皮膚炎などを発症していて、浸出液(湿疹から出る汁のこと)を伴うジクジクした状態が続くと、この自家感作性皮膚炎になりやすくなります。
治療としては、まず、もともとの原因となっていた湿疹や皮膚炎をしっかりと治すことが必須となります。それとともに、全身に広がったブツブツとした発疹もステロイド外用や、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤内服によって治療していきます。
自家感作性皮膚炎を起こすほど、もともとの湿疹や皮膚炎がこじれてしまった原因にしっかりと目を向けることが大切です。

皮脂欠乏性湿疹
(ひしけつぼうせいしっしん)

皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)皮脂分泌が低下することで、乾燥をきたしてしまい角質(皮膚の一番上層)がはがれてしまった状態です。症状としては、皮膚表面がカサカサするほか、白い粉を吹いたようになったりして、ひび割れが生じるほか、痒みや痛みなどが出ます。老化や空気の乾燥、洗剤や薬剤への接触など、様々な原因によって皮膚の機能が低下して皮脂の分泌が減少し、そのために皮膚の乾燥が生じることで起こります。
治療は、保湿剤を外用し、炎症を伴っている場合にはステロイド外用を使用します。
また、かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服を行うこともあります。

異汗性湿疹(いかんせいしっしん)

異汗性湿疹(いかんせいしっしん)異汗性湿疹は、その症状から汗疱(かんぽう)とも呼ばれます。主に暖かくなる春や夏に症状が出始め、段階的に症状が悪化していく病気です。
手のひらや手指の側面、足の裏などに、数ミリくらいの小さな水疱が数多く並んで現れる疾患で、小さな水疱はくっつき合って大豆の大きさほどになることもあります。ときに、痒みや痛みが出ることもあります。原因は明らかではありませんが、夏季に汗をかきやすい人(多汗症)に多くみられることから、汗が何らかの影響を及ぼしていると考えられています。また、飲食物や歯科治療の金属に対するアレルギーが原因の場合もあります。
治療に関しては、小さな水疱が現れてかゆみがあるようならば、ステロイド外用剤を使用します。このほか、水疱が乾き、丸い鱗屑(りんせつ:皮膚表面から剥がれ落ちる角質)になって剥がれる時期には、尿素含有軟膏を塗ります。異汗性湿疹は、水虫(白癬)と症状がよく似ていますので、顕微鏡で水虫菌(白癬菌)があるか無いかを確認し、白癬菌がいれば、水虫の薬で治療します。

虫刺され
虫刺症(ちゅうししょう)

虫刺され虫刺症:(ちゅうししょう)虫刺症とは、蚊を始め、ダニ、ノミ、アブ、ハチ、ケムシなどの虫刺されや、接触した箇所に生じる赤みを伴う発疹のことを言います。
症状の程度は、とくに治療を受けなくてもかゆみを我慢していれば間も なく治まる程度のものから、すぐに毒抜きなどの処置が必要なものまで様々です。
その中でも、注意する必要があるのは、ハチに刺された後です。 ハチの場合は、血圧低下や意識消失など、強いアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が起こることもあります。
虫に刺されたことで生じる皮膚症状の程度は個人差がありますが、一般的な治療法は、ステロイド軟膏の短期間の外用となります。
腫れやかゆみが強い場合には、抗アレルギー剤内服を併用することもあります。

じんましん(蕁麻疹)

じんましん(蕁麻疹)蕁麻疹は、痒みの強い、丸っぽい形をし、わずかに盛り上がった”みみず腫れ(膨疹)”が、数分~24時間以内にできて消えていく病気です。(湿疹と似ていますが、湿疹は短時間で消退を繰り返すことはありません。)かゆみを伴うケースがほとんどですが、ほかにもチクチクとした痛みや熱く焼けつくような痛みが生じることもあります。かさつきは見られません。症状を起こしても跡を残すことがないのも特徴で、跡が残る場合は別の病気の可能性があります。
原因としては、食べ物、内服薬、細菌やウィルスの感染など様々ですが、発症してから1ヶ月未満の急性蕁麻疹と、発症してから1ヶ月以上の慢性蕁麻疹では原因が異なることがあります。特に慢性蕁麻疹で、「はっきりとした原因が不明」なのに1ヶ月以上続き、抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤内服をいろいろと試しても、なかなか症状が治まらない場合は当院までご相談ください。

いぼ
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)

尋常性疣贅とは、ウィルス性いぼの正式名称です。
いぼは、人パピロマーウィルス(HPV)の感染によって生じる、ドーム状に盛り上がった小型のできもので、手足の裏によくできます。
このウィルスは健康な皮膚からは感染することはありませんが、小さな傷口がある場合は、そこから感染し、やがて発症します。
治療としては、液体窒素で凍らせる凍結療法が最も一般的で、ヨクイニン(ハトムギの種皮を剥がした天然の成熟種子)という漢方薬の内服により免疫力を上げて治す方法などがあります。

タコ
胼胝(べんち)

胼胝(べんち):タコ胼胝とは、いわゆるタコのことです。皮膚のある一点に圧迫や摩擦が加わり続けることで生じます。
タコは、ウオノメのような芯はなく、広い範囲で均一に角質が厚く硬くなります。あまりひどく硬くしておくと、さらにその部位に力がかかりやすくなるので、早めに削って平らにしておくことが大切です。
ご自身で削ることが難しいことも多く、そのような場合は、お気軽に受診してください。

うおのめ
鶏眼(けいがん)

鶏眼(けいがん):ウオノメ鶏眼とは、いわゆるウオノメのことです。鶏眼は足の裏や足の指の間にできる場合がほとんどで、歩くときに痛みが生じます。
原因としては、足の皮膚のある一点に圧迫や摩擦といった刺激が長い期間加わり続けていくと、やがて皮膚の角質が硬くなります。それが蓄積していくことで皮膚の表面が厚くなり、その角質の中心が芯のように硬くなって皮膚の内側へと侵入したものです。
注意点としては、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい:ウィルス性イボのこと)にも、ウオノメ状に見えるものがあり、区別が難しいことがあります。鶏眼は感染することはありませんが、尋常性疣贅は感染し、どんどん広がってしまいますから、正しく診断する必要があります。当院では、鶏眼なのか、尋常性疣贅なのかをしっかりと診断し、必要時には鶏眼を取り除くことができますので、お気軽に受診ください。

単純疱疹(たんじゅんほうしん)
単純ヘルペス

単純ヘルペスウィルスの感染で起こり、顔にできる1型と外陰部や臀部などの下半身にできる2型ウィルスの2種類があります。症状については、痛みや発熱などの強い症状が出て入院を要する場合もありますが、たいていは皮膚の部分的な治療だけで済みます。
一旦感染してしまうと、神経節にウィルスが棲みついて、疲労や体調の悪い時に免疫力が落ちて、症状を繰り返します。
水疱ができる前に「ピリピリ」「チクチク」とした痛みが前兆としてあるため、何度も経験した患者様になると、皮膚に症状が出る前から、「あ、いつものヘルペスが出そうだ」とわかるようになることが多いです。
治療としては、水疱が出ているときには、抗ウィルス薬の内服もしくは外用を行いますが、あまりに頻繁に症状が出る場合は、症状を予防する量で(症状が出ているときに飲む量より少ない)毎日内服することも可能です。
診察にて患者様にあった治療法を選択致しますので、どうぞご相談ください。

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

帯状疱疹(たいじょうほうしん)水痘・帯状疱疹ウィルスの感染によ って起こる病気です。
この病気は、外部から新たに入り込んだウィルスによるものではなく、既に自分の身体の中に潜んでいたウィルスによるものです。
原因ウィルスである水痘・帯状疱疹ウィルスは、水ぼうそうを引き起こすウィルスで、実はほとんどの方が子供の頃に既に感染しています。水ぼうそうにかかった後、ウィルスは神経節に潜んでいるのですが、免疫力がしっかりある間は、症状は出ません。
しかし、加齢・ストレス・過労などにより免疫力が低下したとき、潜伏していたウィルスが再び活動を始め、神経を上行して皮膚に到達することで帯状疱疹を発症します。
治療は抗ウィルス薬の内服で済むことが多いですが、症状がひどい場合には入院して、抗ウィルス薬の点滴を行う必要があります。そのような場合は、適切な医療機関にご紹介致します。帯状疱疹は、早めに皮膚科を受診して早期のうちに治療することによって、帯状疱疹後神経痛(皮膚の症状が治っても、痛みだけが残るもの)の発症を少なくすることが可能です。「もしかして帯状疱疹かな?」と思ったら、お早めに受診してください。

ニキビ
尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)

尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう):ニキビいわゆる「にきび」のことを医学的には「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と言います。思春期特有の症状と思われがちですが、成人になっても不規則な生活などが続くと症状が出やすくなります。主な原因は、皮脂(皮膚のあぶら)の過剰な分泌と毛穴の詰まりによるもので、ホルモンやストレスなどの影響により、過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まると、面皰(めんぽう)という状態になります。この溜まった皮脂を栄養源にして、ニキビの元となるニキビ菌(アクネ菌)が増殖してゆくと症状を悪化させます。
尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう):ニキビ治療の際は、ニキビの種類と重症度を判断し、外用剤、内服薬(ビタミン剤、抗生剤など)を処方します。外用剤は、最近は非常に効果の高いものが日本でも何種類も使えるようになり、以前より症状が落ち着きやすくなりました。当院では、症状により、さまざまなお薬を処方することができます。
また、面皰圧出(めんぽうあっしゅつ:針で患部に穴を開けて出口を作り、毛穴に溜まっている皮脂を押し出す方法)も行っています。
また当院では、美容においてケミカルピーリング、イオン導入を行っています。保険診療でのお薬だけでは効果が不十分な場合は、ご相談ください。

※さらに詳しくは、「ニキビ」の項目もご覧ください。

水虫
白癬(はくせん)

白癬(はくせん):水虫いわゆる「水虫」と呼ばれるものは、正式には「白癬(はくせん)」といいます。
足指、足裏だけでなく、爪にも白癬菌という真菌(カビ)が感染して起こる病気です。
診断には、カサついている皮膚を軽くこすって、検体を採取し、それを顕微鏡で見て、カビがいないかを確認します。(真菌検査)治療は、抗真菌薬を外用したり、内服したりします。 外用のポイントとしては、見た目にキレイに なっても、1ヶ月は塗り続けることで、再発しにくくなると言われています。

カンジダ性皮膚炎

カンジダ菌という真菌(カビ)による皮膚の炎症です。カビというと、水虫のように他から感染したのではないかと心配されることが多いですが、カンジダ菌というのは、健康な人の皮膚に普通にいる「常在菌」です。本来ならば、皮膚にいても悪さをしないのですが、赤ちゃんのおむつや、女性の生理用ナプキン使用時など、蒸れる状態のときは、カンジダによって症状が出てしまうことがあります。
かゆみがあるからと言って、湿疹で処方されるステロイド剤を外用すると、逆に悪化してしまいますので、安易に自己判断せず、しっかりと皮膚科で診てもらうことが大切です。

癜風(でんぷう)

真菌(カビ)の一種であるマラセチア(癜風菌)による、皮膚の感染症です。カンジダ同様、健康な人の皮膚に普通にいる「常在菌」が、様々な要因によって増殖して発症します。若い人、とくに20代での発症が多く、汗をかきやすい春から夏にかけて、よく見受けられます。症状としては、胸や背中を中心に、褐色または白色のシミのようなものが広がります。痒みは伴わないことが多いです。
治療に関しては、抗真菌薬を外用すると、多くの患者様は2週間程度ですっと治ります。

ひょう疽
細菌性爪囲炎(さいきんせいそういえん)

細菌性爪囲炎(さいきんせいそういえん):ひょう疽手足の爪周辺から細菌が侵入して起こる病気です。
小さな傷から細菌が侵入して発症することが多いですが、爪の周りの“さかむけ”をむしってしまうことによることも少なくないです。
症状としては、爪の周囲が赤く腫れて痛み、炎症が進むと膿が溜まったり、指先の関節が腫れて曲がりにくくなることもあります。治療としては、抗真菌剤の内服(症状が軽い場合は外用だけで済むこともあります)を行いますが、膿が溜まっている場合は、針を刺すなどして膿を出すことで、治りが早くなります。

蜂窩織炎(ほうかしきえん)

外傷や皮膚の潰瘍、足白癬のジュクジュクした病変などから続発的に細菌が皮膚の真皮層~皮下脂肪層に侵入して、急速に周囲に拡大して発症します。原因としては、黄色ブドウ球菌が多いですが、ほかの細菌が原因となることも あります。臨床的には、下腿に発症することが多く、広い範囲がぼんやり赤く硬くなって腫れ、熱感と強い圧痛を伴います。
リンパ管に沿って炎症が拡大することもあり、この場合は線状に紅斑が認められます。(リンパ管炎)悪化すると発熱や関節痛などの全身症状を伴うこともあり、入院が必要となる場合もありますから、早期治療が大切です。

丹毒(たんどく)

丹毒(たんどく)細菌、A群β溶連菌による皮膚の感染症です。
蜂窩織炎に比べ、皮膚の浅いところに生じ、比較的境界がはっきりとした圧痛、熱感を伴う紅斑、腫脹です。蜂窩織炎は下腿に多いですが、丹毒は顔に発症することが多いです。治療は、原因菌に感受性のある抗生剤の内服となりますが、症状が強い場合は点滴入院が必要になることもあります。

やけどやケガ
物理的皮膚障害

やけど・ケガなどの物理的皮膚障害当院では、日常生活でよく見られる、やけどやケガなども診療致します。 擦り傷、切り傷も、処置の仕方によっては、傷を目立たなくすることも可能な場合がありますので、どうぞ、傷ができたら放置せず、早めに受診してください。(カサブタになってしまってからは遅いですので、早めの受診をお勧めします。)やけどに関しては、まずは保冷剤などで患部を冷やすことが何よりも大切です。冷やすことにより、皮膚の深いところが損傷することを防ぐことができることもあります。
熱湯、ヘアアイロン、熱い鉄板などによるものの他、冬にはアンカによる低温やけどもときどき見られます。
症状によっては、ご自身で思うよりもかなり深い損傷を受けていることもありますので、自己判断せず、すぐに皮膚科を受診することが大切です。

しもやけ
凍瘡(とうそう)

凍瘡(とうそう):しもやけ冷たい外気による血行障害です。手足の指先、耳たぶ、頬、鼻など血行の悪くなりやすい場所に発症します。
皮膚が赤く腫れ上がり、水ぶくれを起こすこともあります。
治療には、血行を良くする外用剤を使います。毎年冬になると凍瘡になる場合は、秋の頃からビタミンEの内服をしておくことも、症状を軽くするためのコツです。また、血行が悪くて生じるのですから、血行を良くする運動も予防としてとても効果的になります。アトピー性皮膚炎の治療、予防を得意とする当院では、冷え症改善のための運動療法を学ぶこともできます。詳しくは受診の際にお聞きください。

床ずれ
褥瘡(じょくそう)

褥瘡(じょくそう):床ずれ寝たきりの状態や、また寝たきりでなくとも身体を動かしにくく、長時間同じ体勢で圧迫されていると起こる皮膚潰瘍です。
痩せて骨が出ていると、圧迫やずれを受けやすくなるため、踵や臀部に起こりやすいです。
大切なのは、「褥瘡である」と認識して、それ以上、圧迫を続けないことです。ただの傷と勘違いして、圧迫が続くと、どんどん悪化して、皮下脂肪や骨まで達する重症化する危険がありますので、きちんと診察を受け、褥瘡の時期に応じた適切な治療を行うことが大切です。

薬疹(やくしん)

薬疹(やくしん)薬疹とは、治療で用いた内服薬や注射などの薬でアレルギーを起こし、皮膚に様々な症状が現れる疾患です。多くの場合、薬に対する免疫反応が原因です。
薬を使用し始めてから過敏反応を起こすまでには、ある程度の期間があり、多くは2~3週間後に発症します。
そのため、これまで使用していても何の問題が生じなかった薬で薬疹になる ことも少なくありません。
重症化すると死に至るケースもあります。特に重症化しやすいのは、口のまわり、目のまわり、外陰部などに発疹が現れたケースです。
また、水ぶくれが生じた場合や二重の輪郭を示す紅斑が生じた場合も、重症化する傾向があります。
治療にあたっては原因となっている薬剤の使用をただちに中止することが大切です。原因となった薬を間違って再度使用すると、前回よりさらに症状がひどく出ることがありますので、注意が必要です。

中毒疹(ちゅうどくしん)

中毒疹(ちゅうどくしん)体外性あるいは体内性物質により誘発される「反応性の皮疹」の総称です。
薬疹も実は、この中毒疹の一種で、そのほか、ウィルス、細菌、食物、そのほかの原因があります。
原因となる物質が体外に排出されるまで、反応が続くため、早めに排出できるように水分をしっかり補給して、尿として出すことが大切です。(症状が強い場合は、点滴を行って排出を促すこともあります。)軽度の場合は、抗アレルギー剤内服とステロイド外用で様子をみることが多いです。

粉瘤(アテローマ)

粉瘤(アテローム)アテローム(粉瘤・ふんりゅう、アテローマとも呼ばれます)とは、皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)ができ、本来皮膚から剥げ落ちるはずの垢(角質)と皮膚の脂(皮脂)が、剥げ落ちずに袋の中にたまってしまってできた腫瘍の総称です。たまった角質や皮脂は袋の外には出られず、どんどんたまっていきますので、時間とともに少しずつ大きくなっていきます。身体のどこにでもできますが、顔、首、背中、耳のうしろなどにできやすい傾向があります。やや盛り上がった数mmから数cmの半球状のしこり(腫瘍)で、しばしば中央に黒点状の開口部があり、強く圧迫すると、臭くてドロドロしたネリ状の物質が出てくることがあります。
中央の皮膚開口部より細菌が侵入して化膿することがあります。これを炎症(化膿)性粉瘤と呼びます。患部は赤く腫れ上がり、痛みを伴います。軽い炎症なら抗生物質を内服すれば炎症はおさまります。しかし、ひどく化膿して膿がたまった状態の場合、抗生物質を内服しただけでは効果が少なく、表面を少し切開して膿を出します。

脂肪腫(リポーマ)

脂肪腫(リポーマ)

脂肪腫とは、脂肪細胞からなる良性軟部腫瘍で、いわゆる「脂肪のかたまり」です。ドーム状に盛り上がっているという点で、粉瘤(アテローム)との鑑別が必要ですが、化膿したり臭いを放つことはありません。

脂漏性角化症

いわゆる「年寄りイボ」です。ただ、「年寄り」というとずいぶん高齢に感じますが、20代頃からできる方もいます。高齢者の顔などに多く見られる少し盛り上がった茶色~黒色の表面が少しざらついたできものです。色調は健康な皮膚に近い色調のものから黒色調のもの、大きさは数mmから2~3cmくらい、形状はわずかに盛り上がるものから突出したしこりになるものまで様々です。シミと混じって存在することが多く、最初シミだったものが盛り上がって脂漏性角化症となることもあります。 ダーモスコピーにて悪性が否定され、見た目に気になる場合は、液体窒素を用いて病変を凍らせてしまう凍結療法を行います。

軟性線維腫(アクロコルドン)

首や脇など摩擦されるところ皮膚の突起が多数出てくるものですが、これは摩擦や日光照射などによる皮膚老化による皮膚の変化です。30代ころから発症しはじめ、通常は加齢とともに増えていきます。悪性のものではありませんので、治療しなくても構いません。まれに、検査が必要になることがありますが、その特徴的な所見から視診だけで多くの場合は診断ができます。 小さなものであれば皮膚用のハサミで切ることや、液体窒素で凍結療法を行うことができます。凍結療法は、水疱になったり、炎症後色素沈着が起こることもあります。やや大きなものであれば、電気メスを用いた切除(保険適応)をおすすめしています。

稗粒腫(はいりゅうしゅ)

うぶ毛の毛穴の皮膚からできたもので、表皮嚢腫の小さなものと考えられています。直径1~2mmの白くてかたい丘疹(ブツブツ)で、目の周りにできることが多いです。自然にとれることは少なく、気になる場合は、表面に注射針で小さな穴をあけ、内容物を押し出します。

円形脱毛症(保険診療)

自覚症状など何の兆候も無く、ある日突然、頭に丸い脱毛斑が生じる疾患です。頭部の毛髪が円く脱毛するのが一般的ですが、場所は一カ所とは限らず、多発することもあります。一般的には10円玉くらいの脱毛が多いですが、頭全体に広がるものや眉毛や体毛に及ぶものまで症状は様々です。

発症原因として、自己リンパ球が自分の毛根を攻撃する自己免疫疾患や、遺伝的要素が考えられています。ただし原因については諸説あり、 免疫に関わる分子の遺伝的背景のもと、疲労や感染症など、肉体的、精神的ストレスが引き金とされることもあり、実際には明らかな誘因がないことも多いです。

当院での治療法は、症状が始まってからの期間と、症状の勢い、脱毛範囲などに応じて決められます。範囲が狭い場合や軽度の場合は、ご本人が気づかない間に治っていることもあります。しかし、範囲が広いケースほど脱毛が長引き、難治の場合が多いです。保険診療による治療では、ステロイドなどの外用療法やグリチルリチンなどの内服療法、脱毛部を液体窒素で冷却する方法などを組み合わせます。血液検査にて他の自己免疫疾患が発見されることもあるため、検査を行う場合もあります。早めに治療を開始することが大切なので、少しでも気になる症状が現れた場合は、一人で思い悩まず、まずはご来院されることをお勧めいたします。

※年齢に伴う男性型薄毛・脱毛(AGA)に関しましては、美容皮膚科(保険外診療)となります。

日やけ(日光皮膚炎)

強い太陽光に長時間さらされた肌は、赤くなってヒリつき、時には水ぶくれを起こすこともあります。肌の赤みは8~24時間でピークを迎えて、2~3日後には落ち着きます。水ぶくれを起こした部分は、やがて皮がむけることもあります。日焼けは、短期的には赤い日焼け(サンバーン)や黒い日焼け(サンタン)を引き起こしますが、長期的に浴び続けているとシミ・シワといった肌老化をはじめ、さまざまな皮膚症状の原因になることがあります。

日焼けした肌は、やけどと同じ状態です。治療として、まずはできるだけ早く冷やしてあげることが大切です。水ぶくれや、ヒリヒリ感があまりに強いなど、炎症が強い場合には、ステロイド外用剤や、必要な場合には短期的にステロイド内服を行います。日焼け後の肌は、角層細胞がダメージを受けて水分をキープできなくなっている状態です。そのままでは乾燥が進むため、しっかりと保湿をしてください。敏感肌でお困りの方には、刺激が少なく、保湿力の高いものも当院にありますので、ご相談ください。日焼け後は、身体の内側からの水分補給とビタミン補給(とくにビタミンA,C,E)をしっかり行い、肌の新陳代謝を活発にさせ、ターンオーバーを促進させましょう。

異物(とげ)

「ガラスの破片を踏んでしまった」「木のトゲがささって取れない」などと受診される方が多いです。また、何かを踏んでしまった後に、目に見える大きめの異物は残っていないけれど、「何かまだ刺さっている感じ(異物感)がするから見て欲しい」という方もいらっしゃいます。異物が見える時も、はっきり見えない時でも、まずは受診してください。ダーモスコピーというライトを当てながら拡大できる装置がありますので、ご自身では確認できない異物も、取り除けることが多いです。時間が経ってしまうと、埋もれてしまい、取り除くことが難しくなることもありますので、早めに受診をしてください。

目の周りのブツブツ

下眼瞼を中心にポツポツと出来る、1mm~3mm程度の、常色(肌色)からやや白色がかった小さな盛り上がりです。ニキビのように見えますが、ニキビとは違い、硬いブツブツで、押しても中身が出てきません。
稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)は、肌のターンオーバーとともに自然にとれることもありますが、なかなか取れない場合や気になる場合は、注射針の先で刺して内容物を取り出すこともできます。

首や脇の「いぼ」

首と頚部や脇の下に多発する、2mm~1cm位、肌色から淡褐色の扁平から懸垂性のブツブツです。軟性線維腫という柔らかい、良性のできもので、スキンタグとも呼ばれます。治療法として、医療用ハサミでカットしても、ほとんど出血しなさそうな小さなものはカットします。(この方法が最もきれいに治ります。)やや大きめのもので、医療用ハサミでカットすると出血が多くなりそうだと判断される場合は、液体窒素で凍結させて取り除いたり、電気メスで切除したりします。液体窒素は、手軽ですぐに治療できるのが長所ですが、炎症後色素沈着が残りやすいのが難点です。電気メスで切除する場合は、局所麻酔をしたあとに行います。(ご予約が必要となりますので事前にお問い合わせください。)

女性の薄毛・育毛(保険診療)

女性の薄毛や抜け毛は、男性型脱毛症が、頭頂部や前頭部など特定の場所の薄毛が目立つのに対して、より広範囲にわたって全体的に毛髪密度が低下します。「髪の毛が細くなって、コシがなくなった」「分け目が目立ってきた」などというお悩みでの受診が多いです。老化、ストレス、極端なダイエット、誤ったヘアケアによる「びまん性脱毛症(女性型脱毛症)」や出産後の「分娩後脱毛症(産後の薄毛)」などがよく見られます。まずはお気軽に保険診療をご受診ください。

〇育毛薬「フロジン」(保険適用)について

頭皮に塗布するタイプの育毛薬、フロジン液(30ml)も処方しております。フロジン液には血管拡張成分の塩化カルプロニウムが5%含まれています。頭皮の血管を拡張して血流をよくし、毛根に十分な栄養と酸素を供給することで発毛を促進します。塩化カルプロニウムが配合されている市販の育毛剤としては、フロジン液と同じ第一三共から発売されているカロヤンなどがありますが、濃度は1~2%にとどまっています。フロジン液は保険適用の薬ですので保険証をご持参ください。

 

※上記の他、保険外の育毛サプリメント、育毛外用剤の取扱いもございます。また、男性型薄毛など、年齢に伴う薄毛・育毛(AGA)に関しましては、美容皮膚科(保険外診療)となります。症状のご判断が難しい場合も、まずはお気軽に保険診療をご受診ください。

美容皮膚科の薄毛・育毛治療はこちら

巻き爪

巻き爪とは、爪が筒状に巻いてくることで軟部組織に食い込んで炎症を起こした状態です。特に足の親指に生じることが圧倒的に多く、さらに指の皮膚に食い込んで炎症を起こした状態を陥入爪といいます。まだ軽症だからと放置してしまうと、いずれ爪が指の肉に食い込んで激しい痛みを起こしてきます。さらに悪化すれば膿み、歩くこともままならない状態になってしまいますので、早期の治療が必要です。原因は、爪の形状(遺伝的要素)や深爪、つま先の細い靴やハイヒール靴などの先端が細い靴による圧迫があげられます。当院の巻き爪治療は、原則として、まずは保険診療で対応致します。その上で、必要な患者様には、外科的処置の必要が無い、手軽に装着できる巻き爪用クリップを使用します。(クリップ購入が必要となります。)詳しくは以下のページをご覧ください。

敏感肌

健康な肌には、紫外線やほこり、細菌などの刺激から生体を守ってくれるバリア機能が備わっています。ところがさまざまな要因でこのバリア機能が弱まり、ちょっとした刺激で、かゆみや赤み、ピリピリ感を感じてしまうのが敏感肌です。肌の水分と皮脂がバランスよく保てない状態で、カサカサしたり、にきびができたりします。いろいろと化粧品を変えてみるものの、いろいろな化粧品にかぶれてしまったり、赤くなりやすかったり、肌トラブルにお困りの方も少なくありません。 敏感肌の原因としては、湿度・温度の変化、紫外線、加齢、生活習慣、適切でないスキンケアなどいろいろあります。丁寧にカウンセリングしてゆくと、改善ポイントが見つかったり、保険適応のある保湿剤や内服薬が有効なこともあります。当院は、アトピー性皮膚炎の治療経験が豊富で、肌の乾燥に対しても、皮膚だけでなく、全身を診ながらの治療を得意としています。体質だからと諦めず、ぜひ一度、ご相談ください。 また、敏感肌の方におすすめのスキンケア化粧品の取り扱いや、肌バリアや赤みを改善させるための美容治療(イオン導入)も行っています。詳しくは美容皮膚科の項目をご覧下さい。

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