自家感作性皮膚炎

自家感作性皮膚炎について

自家感作性皮膚炎(じかかんさせいひふえん)とは

自家感作性皮膚炎(じかかんさせいひふえん)とは、もともとあった湿疹や皮膚炎がきっかけで、体の離れた場所に新たな湿疹が現れる皮膚疾患です。たとえば、足にできた湿疹がじくじくしてなかなか治らないなと思っていたら、腕や体にも細かいぶつぶつや赤い湿疹が出てくることがあります。

皮膚で起きた炎症がアレルギー反応を引き起こし、全身にかゆみや湿疹が広がることで発症します。じくじくした湿疹や赤み、かゆみを繰り返し、放置すると慢性化しやすいのが特徴です。原因となる最初の湿疹(一次病変)を早期に治療し、全身の炎症を抑えることが大切です。

かゆみを伴う細かい湿疹が全身に広がることが特徴の「自家感作性皮膚炎(じかかんさせいひふえん)」でお悩みの方は、目黒区東が丘・駒沢大学駅近くの「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」までお気軽にご相談ください。

 

このような場合はご相談ください

✓ 足や手の湿疹が治りかけたころに、他の部位にも細かいぶつぶつや湿疹が出てきた

✓ もともと湿疹のあった場所以外にも、かゆみや赤み、じくじくした症状が広がっている

✓ 治ってはまた別の部位に細かい湿疹が繰り返し出る

✓ 湿疹が全身に広がり、かゆみや不快感が強い

✓ 一般的な湿疹治療だけでは改善しにくい

自家感作性皮膚炎の症状

新たな部位に湿疹が出現する

最初にあった湿疹とは異なる離れた部位に、細かいぶつぶつや赤い湿疹、かゆみが生じます。じくじくした状態になることもあります。

② 全身に広がるかゆみや赤み

時間が経つにつれて、腕・背中・脚・顔など複数の部位に症状が広がり、全身のかゆみや赤みが目立つことがあります。

左右対称に出現することが多い

特定の部位だけでなく、左右対称に湿疹が現れるケースもあります。これは免疫反応が全身に波及している可能性を示します。

慢性化しやすい

症状が長引くと皮膚が硬くなり、じくじくや色素沈着が残ることがあります。また、再発を繰り返すことで慢性化することも少なくありません。

 

自家感作性皮膚炎の原因

一次病変(もとの湿疹)

足の湿疹、接触皮膚炎、虫刺されなどがきっかけとなります。治りにくい湿疹がじくじくとした状態で長く続くと、細かいぶつぶつや湿疹が全身に広がる自家感作性皮膚炎の始まりとなります。

② アレルギー反応

皮膚で起きた炎症が全身の免疫反応を誘発し、離れた部位に湿疹やかゆみを引き起こすことがあります。

皮膚バリアの低下

乾燥や炎症で皮膚バリアが低下すると、外部刺激に弱くなり、じくじくした細かい湿疹が広がりやすくなります。

ステロイド外用の中断・自己判断での治療

治療途中で薬をやめたり、自己判断でケアを続けると、湿疹が再燃・全身に拡大するリスクがあります。

 

自家感作性皮膚炎の日常の注意点

一次病変を早期に治療する

最初にできた湿疹の部位(例:足や手)がじくじくした状態のままだと、細かいぶつぶつや湿疹が全身に広がる原因になります。早めに治療し、炎症を抑えることが重要です。

皮膚を清潔・保湿し、刺激を避ける

皮膚を清潔に保つためには、弱酸性の石けんやボディソープを使い、ぬるま湯でやさしく洗うことが大切です。かゆい症状が強い場合は、冷やしたタオルで湿疹を冷却するのも効果的です。こうしたケアによって乾燥や刺激を防ぎ、細かい湿疹の悪化や全身への広がりを防ぐことができます。

③ かかない工夫をする

爪を短く切り、寝ている間のかき壊しを防ぐために綿手袋の着用も有効です。掻くことで細かいぶつぶつが増え、じくじくする湿疹が悪化しやすくなります。

ストレスや疲れをためない

ストレスや疲労は免疫機能に影響し、湿疹の再発や全身への拡大を招くことがあります。リラックスできる時間を意識的に確保しましょう。

 

自家感作性皮膚炎の治療方法

ステロイド外用薬

一次病変・新たに現れた湿疹の両方に対して、炎症を抑える目的で適切な強さの外用薬を使用します。炎症を素早く止める必要があるため、強めのステロイドを使うことが多く、弱めのステロイドでは掻き続けてしまい、なかなか治りません。

特に重要なのは、アレルギー反応が広がる原因となった一次病変を素早く治すことです。一次病変がジクジクしたままでは、全身の湿疹が止まらず、炎症が拡大してしまいます。一次病変と新たに現れた湿疹の両方の炎症を同時に抑えるため、医師の指導のもと、掻かなくても済む強さのステロイドを適切に使用することが治療の基本です。

抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬(内服)

全身のかゆみやアレルギー反応を抑えるため、内服治療を併用します。かゆみによる夜間の睡眠障害や日常生活への影響を軽減できるほか、皮膚の炎症が広がるのを防ぐ効果もあります。症状の程度や全身への湿疹の広がりに応じて、適切な薬の種類や量を医師が判断します。

保湿剤によるスキンケア

乾燥によるバリア機能の低下を防ぐため、保湿剤によるスキンケアが欠かせません。皮膚を柔らかく保ち、かゆみや炎症の悪化を防ぐだけでなく、再発予防にもつながります。日常生活では、肌に優しい石けんやぬるま湯での洗浄とあわせて使用することで、症状の安定化が期待できます。

④ 原因検索(必要に応じて)

症状がなかなか改善しない場合や再発を繰り返す場合には、パッチテストなどで原因となるアレルゲンを特定することがあります。原因が分かることで、アレルギー反応を引き起こす要素を避けやすくなり、より効果的な治療計画を立てることが可能です。

重症例では全身治療を検討

広範囲に及ぶ湿疹や強いかゆみがある場合は、短期間のステロイド内服や免疫抑制薬の使用を検討することがあります。全身治療を行うことで、急速に症状を抑え、生活の質を改善することができます。重症例では医師と相談しながら、必要に応じて慎重に治療方針を決めます。

 

自家感作性皮膚炎のよくあるご質問

自家感作性皮膚炎はうつる病気ですか?

いいえ、他人にうつることはありません。自家感作性皮膚炎はアレルギー反応によって起こる皮膚炎であり、感染症ではないため、うつる心配はありません。

    いったん治ってもまた出ますか?

    原因となる湿疹が十分に治っていない場合、再発することがあります。特に一次病変をしっかり治すことが、全身への広がりや再発を防ぐために非常に重要です。

    アトピー性皮膚炎との違いは?

    自家感作性皮膚炎は、ある特定の湿疹(一次病変)をきっかけに、別の部位に湿疹が広がるのが特徴です。アトピー性皮膚炎とは異なる病態ですが、併発することもあります。症状や治療方針は医師にご相談ください。

     

    山本ファミリア皮膚科 駒沢公園では、皮膚科専門医による丁寧な診察と、患者様一人ひとりの症状や生活に合わせた治療をご提案しています。かゆい症状やじくじくした湿疹、全身に広がる細かい湿疹が特徴の「自家感作性皮膚炎」でお悩みの方は、駒沢大学駅近くの山本ファミリア皮膚科 駒沢公園までお気軽にご相談ください。

    一番上に戻る
    診療予約24時間WEB予約 TEL:03-3795-1112TEL:03-3795-1112